こんにちは、品川です。
言語処理学会2022に参加してきました。楽しかったです。 懇親会にも参加してきてNAISTの他研や他大学の学生さんたちと話していたのですが、「懇親会で声をかけたくてもかけられなくてもどかしい思いをしてました」という声がありました。
懇親会では、論文に出て来ないような(しばしば本当に重要な)裏話や、研究や研究室生活、就活などに関するノウハウについての情報交換が行われたり、新しい研究や共同研究の話が生えたりしています。これを逃す手はありません。でも、初めての学会でそもそも知り合いも少ない場合にどうやって声をかけたらいいかわからないというのは解決すべき重大な問題です。万人に通用するとは思いませんが、個人的に使っているコツをいくつか紹介したいと思います。
まず、事前準備をしておくと良いです
ご存じの通り、懇親会には(一部の場合を除き)定型のルールが存在しません。サバンナです。土地勘が無い場合、事前に準備をしておくと良いです。
◎事前準備:学会や学外の勉強会で発表しておく、twitterをしているなどで、事前に相手に知ってもらう
学生同士ぐらいだと、相手の方から声をかけてもらえる可能性が高まります。話題としても出しやすいです。
twitterはフォローとフォロワーをどんどん増やしていきましょう。フォロワーを増やすには、読んだ論文を一言で解説するとか、技術のまとめ記事を書くとかすると良いと思います。
◎事前準備:話したい話題(話したい相手)を決めておく
懇親会の時間は有限です。誰と話せるかは運やタイミング次第な面があるので、話したい話題や話したい相手候補をいくつか決めておきましょう。 コツは「この人に会えたら何の話を振るかを事前に考えておく」ことです。例えば、面白い研究を発表していた学生さんに会えたなら研究の裏話を聞くとか、進学先(就職先)候補の所属の人なら所属機関での生活や金銭的な支援について聞くとか、有名な先生なら○○の研究の話を聞くとかです。
話したい話題(相手)がいくつか決まっていれば、完全に初対面の人に会っても相手の所属や研究を聞くことで応用が利きます。いくつか汎用的な質問も用意しておくと良いと思います。例えば、相手が学生さんだったら「研究室でどんな勉強会やってるんですか」「研究室は何人学生がいるんですか」とかです。共通の話題として、「今回の学会で個人的なベストペーパーはどれでしたか?」みたいなことも聞くと面白いと思います。
懇親会当日の声のかけ方
◎一人でうろうろしているところを狙い撃ちする
現地開催の学会や、オンライン開催の学会でgather.townを使っている場合は特に有効です。オンライン開催の学会では有名な先生でもうろうろされていることがあるので、そういう時はぜひ声をかけてみると良いでしょう。今回私は野生のI先生とお話できたので大変良かったです(学部時代にI先生の授業を受けてたので)
◎声をかけてグループに入れてもらう
既にいくつもグループに固まっていて入るタイミングを見失った時は、単独で突撃して声をかけてしまうのが手です。「こんにちは~ここは何のグループなんですか?」とか「こちら面白そうな話をされてますね。私も混ぜていただいて良いですか?」みたいに声をかけると良いでしょう。他大学の大きな研究室の学生さんたちは特にですが、他の研究室の人と喋りたいと思いながらもグループで固まる傾向にあります。なので、そういうところに突撃するとすごく歓迎してもらえます。私は学生時代のオンサイト懇親会の時にたまにやっていました(偉い先生方の会話グループに突撃するのにはあまり向いてないのでご注意ください)
◎徒党を組んで突撃する
単独では声をかけづらいという人は、同じ研究室の人や知り合いがいれば、一緒に他のグループに突撃するというのもありです。(今回の懇親会では、後半にW研を中心とする学生さんたちに突然囲まれてうひょーーーってなりました。良い戦略だと思います)
◎教員や知り合いを通して紹介してもらう
研究室の教員や知り合いに「この人と話してみたいんですけど、紹介していただけないでしょうか?」とお願いする手もあります。教員にお願いする場合は事前に頼んでおきましょう。
◎会話の輪に入りたそうな人を見つけて声をかける
これはオンライン開催の学会で頻発します。自分が既にあるグループの中で会話中に、話に入りたそうに近づいて停止している人がいます。こういう時は、可能ならこちらから声をかけてあげるようにしましょう。人が増えると振れる話題の数も増えて会話が盛り上がると思います。
とりあえず、こんなところです。懇親会はサバンナなので、声を{かける、かけてもらう}機会を伺っていてもそんな機会はなかなか起こりません。マシンガントークが途切れず延々続きます。ただ、有名な先生でもうろうろされていて声をかけやすいタイミングがあったり、少人数グループや単一の研究室グループでまとまっていて声をかけやすいグループがあるので、まだ知り合いが少ない学生さんはそのようなタイミングやグループに遭遇したら迷わず突撃してみるのが良いのではないかと思います。
あまり意味がないのは、「近くに行って仲間になりたそうなオーラを出しているだけ」という場合です。私も何度かやったことがありますが、経験上あまり気づいてもらえないことが多いです。声をかけるつもりなら、空気を読まずに近くに寄ってすぐ挨拶してみるのが良いと思います。ただし、偉い先生方の会話グループだと、さすがに恐縮すると思うので、グループ中に知り合いの先生がいない場合は声をかけること自体難しいと思います。偉い先生は野生化している時(一人でうろつかれている時)に狙うのが個人的にはおススメです。 上記の話とは逆に、自分がある会話グループに入っていて、他の人が仲間になりたそうにこちらを見ていたら、話を振ってあげると喜んでもらえると思います。新しい人が会話の輪に入ると新しい話題も出てくるのでおススメです。
以上です。本記事によって、学生さんの懇親会が楽しく実りあるものになることに少しでも役に立てば幸いです。